小物づくり・販売事業
入会歴3年 Sさん(60代)
大田区シルバー人材センター
布ぞうりの製作・販売を行う事業。月1回メンバーで集まり、材料の買い出しやデザインのアイデア出しを行う。基本的には各自が自宅にて製作を行うスタイル。販売はシルバー人材センター内やイベントへの出店といった対面形式のほか、インターネット通販にもメンバー主体で挑戦している。
大田区シルバー人材センターで布ぞうりの製作・販売事業に携わるSさん。自主事業を始めて変化したことや、その魅力について伺いました。
駅に掲示してあった、保育補助者を募集するシルバー人材センターのポスターを見たのがきっかけです。当時は不動産関係の仕事をしていて、引退後に何をしようかと考えていた頃でした。ポスターを見かけ、保育については娘を育てた経験しかなかったものの、心に響く内容に惹かれて「私にもできるかもしれない」と思ったからです。そのときに初めて、シルバー人材センターのことも知りました。
もともと布ぞうりについては、娘から健康にいいと勧められて知っていました。センターからお声がけいただき、自分で作れて、なおかつ履かれる方に効果を実感してもらえたらいいなと、気楽な気持ちで参加しました。ところが、いざ始まってみると周りはパッチワークの先生など、手芸のプロばかり。みなさん技術の習得も、私より格段に早くてとても焦りました。それでも徐々に上達していくのが楽しくて、今では製作に夢中になっています。
一番の変化は生活にメリハリが生まれたことです。製作が楽しくてとにかく早く取り組みたいので、家事もテキパキできるようになりました。保育補助の就業を経験し、母の介護を終えた後、一時は何もやることがなく毎日韓国ドラマばかり観ていましたが、今は毎日が充実しています。娘も私が楽しそうにしている様子にほっとしたのか、「よかったね」と言ってくれました。メンバーとデザインについて相談したり、材料の調達に出かけたりすることもいい刺激になっています。
自主事業には自分たちで創り上げる楽しさがあると思います。特に私は事業の立ち上げから参加できたので、すべてゼロからメンバーと創ることができました。私たちのチーム名「楽(らく)」もそのロゴも皆で考案したもので、とても愛着があります。商品のラインナップも自分たちで考え、現在は定番品7種のほかにメンバーそれぞれのオリジナル品も販売しています。試行錯誤しながら事業を運営できるのは、他では味わえない自主事業ならではの醍醐味です。
せっかくの第二の人生、新しいことにチャレンジしてはいかがでしょうか。現役を引退し何か仕事に就こうと思うとき、普通は今までの自分のスキルや経験を活かしたことを考えると思います。ですが、私のように全く未経験のことをしてみるのもおすすめです。シルバー人材センターは未経験者への研修などが手厚いので、挑戦しやすいと思います。私がそうであったように、新しいことに挑むことで、生活にハリが生まれ世界が広がります。シルバー人材センターにはチャンスがたくさんあるので、迷っている方はぜひ飛び込んでみてください。
この事業は、講師から布ぞうりの製作技術を学ぶところから開始しました。現在はメンバー同士で教え合いながらすべて自主運営しています。都内では初となるインターネット販売や、キャッシュレス決済にも対応するなど、先進的な取り組みをしているのがこの事業の特徴です。みなさんとても仲がよく、活動日以外での交流も活発で楽しそうに活動しています。
私たちはこの自主事業を通じて、力仕事が難しい方でも「いくつになっても活躍できる就業」を創出していきたいと考えています。また、SNSでの広報にも力を入れ、シルバー人材センターのイメージを刷新することも目標です。大田区シルバー人材センターは多種多様な就業を用意しています。就業前の初心者向け研修のほか、ステップアップのための研修など、就業後のサポートも行います。就業以外にも「シルバーサロン」という地域交流事業もありますので、ぜひ当センターをご活用ください。