カルチャー教室(健康麻雀・手芸・料理)
入会歴17年 Mさん(80代)
新島村シルバー人材センター
健康麻雀・手芸・料理の3教室からなる「カルチャー教室」。月に各1回の開催を目標に、指先や思考を使う活動を通じて、仲間づくりやフレイル予防につなげることを目的としている。料理教室では、特産物のさつまいもを使った郷土料理を取り上げるなど、「新島村らしさ」を大切にする事業。
新島村シルバー人材センターで「カルチャー教室」事業に携わるMさん。自主事業に取り組む理由や、今後の夢について伺いました。
もともと同志で行っていた交流会のメンバーが少なくなってしまったことがきっかけです。私は人と接することが好きで、気の合う仲間で集まって趣味を楽しむような会を10年以上続けてきました。編み物をしたり、クリスマスリースを作ったりと、みんなで集まる時間が何より楽しかったのです。しかし、仲間が高齢になり、少しずつ集まる人数が少なくなってしまいました。そんなとき、シルバー人材センターの存在を知り、ここでなら何かできるかもしれないと思い入会しました。
入会後は、花壇管理や除草など屋外作業を主に行ってきました。青い空や海を見ながらの仕事は新島村ならではの就業だと思います。正直なところ、私はどちらかというと手芸や料理といった手先を使うことが好きなので、屋外作業はあまり得意ではありません。それでも就業先に行けば、みんなで会話したりお弁当を食べたりしていつも楽しく活動できました。ただ、今後さらに年齢を重ねたら、就業ができなくなるのではないかという不安もありました。
以前のような交流会をもう一度立ち上げたいという思いはありましたが、年齢を考えると一人で進めるのは難しいと感じていました。そんなときに、センターから声をかけていただいたことがきっかけとなりました。
島という土地柄、必要な道具や材料をそろえるのは簡単ではありません。そうした面も支えてもらえるのであれば、とても心強いと感じました。また、この取り組みが実現すれば、新たな就業の場が生まれます。私自身、屋外作業以外の仕事を希望していましたし、同じような思いを持つ方の声も耳にしていました。就業の選択肢が広がればとの思いから、挑戦してみることにしました。
初めての開催は、新島村の特産物であるさつまいもを使った料理、芋ご飯、かりんとう、くず団子の3品を作りました。どれも村の郷土料理です。参加してくれた人は同年代の方が多く、90代の方もいらっしゃいました。ですので「作り方を教える」というよりも、各家庭の味をみんなで教え合うという感じです。昔はよく食卓に並んでいた料理ですが、最近では作る機会も少なくなりました。そんな地域に伝わる昔ながらの料理を、みんなで一緒に作ることができ、和やかな時間となりました。
今後は、地域のイベントなどで郷土料理を振る舞い、観光で訪れた方々にも味わっていただきたいと考えています。私の願いは、かつての賑わいを取り戻すことです。
昭和40〜50年代頃の新島村は観光地として人気が高く、夏になると多くの人で賑わっていました。しかし現在は観光客が減り、寂しさを感じています。
そこで、祭りや各種イベントにシルバー人材センターとして出店し、村の魅力を積極的に発信していきたいと思っています。「島の良さに触れていただければ、再び活気ある姿を取り戻せる」この取り組みには、そんな願いを込めています。
この事業は健康麻雀・料理教室・手芸教室の3つを行う「カルチャー教室」として立ち上がりました。どれも指先を使うため、認知機能低下の予防になると考えています。また、コロナ禍以降減少していた、高齢者の集いの場としての目的もあります。どれも初めての事業でしたので、開催したことで運営の課題が見つかることも多々ありました。運営メンバーからも活発な意見が上がり、「行動あるのみ」で思い切って開催して良かったと思います。今後は、地域の子どもたちとの触れ合いの場も増やしていく予定です。
当センターでは、島ならではの季節に合わせた仕事があります。夏のシーズン前後には仕事の機会が増え、海水浴場の清掃など、島の自然や環境を守る大切な役割も担っています。また、独自の取り組みとして新島村伝統の正月飾りを製作するなど、伝統文化を大切にしながら就業の機会へとつなげる活動にも力を入れています。これまでは屋外での作業が中心で、体力的な理由から仕事を続けることを断念される方もいらっしゃいました。このカルチャー教室の取り組みをきっかけに、無理なく長く続けられる就業を増やしていきたいと考えています。