駄菓子屋プロジェクト事業
入会歴1年 Sさん(70代)
清瀬市シルバー人材センター
地域の子どもや住民が気軽に立ち寄れる場として開設された「駄菓子屋きよちゃん」。営業は平日13〜16時と、第2日曜日10〜12時。会員2人一組で対応しており、お客様が懐かしさと楽しさを感じられるようなお店を心懸けている。買い物の場であると同時に、多世代が安心して集える地域の居場所としての役割も担う。
清瀬市シルバー人材センターで駄菓子屋プロジェクト事業に携わるSさん。自主事業に取り組む理由や工夫したことについて伺いました。
夫が先立ち、安定して暮らせる環境を整えようと思い入会しました。シルバー人材センターなら、私の年代でもできる仕事を探しやすいと思ったからです。それまでは約40年、夫と一緒に輸入雑貨の卸業を営んでおり、毎日がにぎやかな暮らしでした。しかし、その生活から一転して、一日中誰とも話さない日々へと変わりました。その中で、「社会とのつながりを持たなければ」と感じたことも、入会を決めた理由の一つです。
駄菓子屋事業を立ち上げるという話を耳にしたことが、参加のきっかけとなりました。実は、私の実家は駄菓子の販売をしていました。雑貨店が主な事業なのですが、お店の一角に駄菓子コーナーもあったのです。そうしたこともあり、何だか懐かしくなって運営スタッフとして関わりたいなと思いました。接客が好きだったので、販売の仕事にもあまり抵抗はありませんでした。現代の駄菓子はしっかりパッケージされているものが多く、昔の駄菓子との違いを感じながら楽しく働いています。
主な仕事は接客と商品の補充、在庫管理です。週に1回、2人ずつペアを組んで運営しています。一緒に働く仲間には私より年齢が若い方もいて、自分にはない経験や考え方に触れられるので、とても刺激的です。小学校が終わる午後2時頃になると、近所の小学生や小さなお子さんを連れたお母さん方が来店し、お店が賑わいます。平均すると毎日20組くらいの方に来ていただいています。お菓子はスナック・チョコ系が人気があるので、今後はもっと品数を増やしていけるといいなと思っています。
生活の変化としては、人と接する機会が増えたことです。家に1人でいるだけでは、ほとんど人と話すことがありません。この事業に関わってからは、子どもたちや同じく就業する仲間と会話をする機会が増えました。世代の違う方々とも親しくなり、社会とつながっている安心感を得られています。子どもたちが「楽しい」「おいしい」と言ってくれる姿を見るのもやりがいです。始める前は身体が続くだろうかと心配もありましたが、この事業なら椅子に座って仕事をすることもできますし、重労働もないので気楽に続けていけそうだなと思っています。
「駄菓子屋きよちゃん」をもっと多くの人に知ってもらい、お子さんだけでなく様々な世代が集えるような場所になれたら嬉しく思います。オープン初日には、駄菓子販売のほかに輪投げや紙芝居などのイベントも行ったのですが、とても好評でした。今後も、このようなイベントを、私たち運営スタッフが中心となり、アイデアを出し合っていきたいと思っています。ここは大人の目もある安全な場所なので、多くのお子さんたちの遊び場になってほしいと思います。
当センターの就業には事務系が少なく、80代以降の就業の創出に課題を感じていました。そこで立ち上がったのが、この駄菓子屋事業です。駄菓子の販売は重作業がないので、会員に長く就業してもらえます。また、当センターの裏手には公園があり、そこに来る子どもたちの居場所づくりにもなると考えました。現在のところ毎日平均20〜30人の来客があり、とても盛況です。会員も笑顔で生き生きと活動しています。今後は空いているスペースを活用し、お茶を飲みながら交流できる「サロン」等を行うなど、事業を拡張していきたいと考えています。
センターの特徴としては、入会率が高く、前向きに仕事へ取り組む方が多いことが挙げられます。入会をお考えの方にいつもお伝えするのは「何でも挑戦してください」ということです。現役時代の経験にこだわらず、やってみたいことに挑戦していただきたいと思います。挑戦しやすい環境を私たちも整えていますので、ぜひ当センターで新しいご自身に出会ってください。