板ちょこサロン事業
入会歴8年 Kさん(70代)
板橋区シルバー人材センター
会員や地域住民が集い、自然なつながりを育むことを目的に始まったサロン事業。事業名の「板ちょこサロン」には、“板橋区のちょこっと寄れるサロン”という意味合いがある。会員が講師となり健康講座、絵本の読み聞かせ、フレイル予防体操など多種多様な内容を提供。月1回の開催で、会員の特技を活かしながら、交流のきっかけをつくっている。
板橋区シルバー人材センターで「板ちょこサロン」事業に携わるKさん。自主事業を始めたきっかけや、事業を始めて変化したことについて伺いました。
入会したのは8年ほど前です。植木の剪定作業に興味があり、妻からの勧めもあって、まずは面談を受けてみようと思いました。センターには就業前に研修や体験ができる制度があり、面談の際に、植木剪定の体験を勧めていただき、挑戦してみることにしました。でも実際に体験してみると、高所での作業など専門性や安全面への配慮が求められる難しい仕事だと実感しました。自分に合った分野を見極める良い機会になったと思います。
このように、納得したうえで仕事を選べるのは、センターならではの魅力だと思います。
シニアの集いの場ができればという想いが始まりです。高齢になると、家にこもりがちになり、心も体も弱ってしまいます。シルバー人材センターには、そうした高齢者の拠り所となれる可能性があると以前から思っていました。そのため、センターから自主事業の提案を受けたとき、「これだ」と思ったのです。居場所と言っても、その距離感は重要です。そこで、適度な関係性でみんなが気軽に集まれるように、サロンという形式にしました。
栄養の講座やフレイル予防の体操、絵本の読み聞かせ、コーヒーの提供など、楽しみながら参加できるサロンを目指しています。初回は想定を大きく上回る申し込みがあり、午前と午後の二部に分けるほどでした。会場に集まったみなさんが、生き生きと笑顔で過ごしている姿を見て、改めて人は人との交流を求めているのだと実感しています。会員の特技や経験を活かしながら、集まった方々が自然に元気になれる場にしたいと考えています。
生活の変化はとても顕著です。まず、物事を見る視点が変わりました。例えばサロンを長く運営するために、スタッフのモチベーションをどう維持するか考えるようになったり、自主的に事業に関係のありそうなセミナーを探して受講したりしています。社会福祉士の資格取得時に勉強したことも蘇ってきて、福祉や支援に対する意識がさらに高まりました。また人前に立つため、身だしなみに気を配るようになったことも変化です。サロンの内容や雰囲気に合わせて、その場に合った装いを意識するようにしています。
このサロンをシルバーの会員だけでなく、それ以外の方も気軽に参加できる場にしたいと思っています。2回目の開催時には、参加者のお孫さんも何名か一緒に参加してくれました。今後は会員自らが「やりたい」「発表したい」という企画を出し、自分たちで内容を考えて運営する形式にすることも検討中です。具体的には、囲碁や将棋のトーナメント式の大会などもおもしろそうだと思っています。多世代が集える場所をつくり盛り上げることで、高齢者の引きこもりや孤立の問題にも取り組んでいければと思います。
「板ちょこサロン」は、会員同士や地域住民の居場所づくりを目的に立ち上げました。近年、センターには75歳以上で入会される方が増えていることから、就業以外にも気軽に集える場の必要性を感じたことがきっかけです。
せっかくなら、会員それぞれの特技や知識を披露できる場にしたいと考え、内容は固定せず、その都度工夫しながら開催する方針としました。現在は3名が運営スタッフとして関わり、自主的に動いてくださっています。そのおかげで、第1回、第2回ともに大変盛況となりました。
立ち上げにあたっては会場の確保に苦労しましたが、区のご協力もあり、無事に開催できたことを嬉しく思っています。今後は、多世代が交流できる場へとさらに広げていきたいと考えています。
当センターには、多くの会員が在籍しており、活気あふれる活動が広がっています。みなさんの「やってみたい」を実現できるよう、職員も精一杯サポートしていますので、ご興味がある方はお気軽にご連絡ください。